エプロンシアター® それはね
胸当て式エプロンの舞台でポケットから登場する人形劇
エプロンシアター®は、中谷真弓が考案し、1979年「幼児と保育」(小学館)に発表しました。
胸当て式のエプロンを舞台に見立て、ポケットから次々と人形を取り出します。その人形を、エプロンにつけたり、はずしたり、ポケットに戻したりしながらお話をすすめます。舞台は、演じ手の体に付いていますので自由に移動できます。すなわち、体全体で表情豊かに演じることができる人形劇です。
このエプロンシアター®の創作・普及活動を、考案者である中谷真弓を中心に行っています。
また、乳幼児だけでなく、「障害児におけるエプロンシアター」の研究も進め、保育学会に発表しています。
エプロンシアター®の4つの特徴
1.演じ手が見えている。
演じ手が見えているということは、観客である子どもたちから、いつもの大好きな先生が見えているということです。顔もはっきり見えていますので、子どもたちは安心感を得、物語に集中することができます。
さらに、対面していますので、反応に素早く応じ、場面を盛り上げることができます。時には、一緒に歌い、会話をし、子どもたちを積極的に物語の中に参加させることができます。
2.演じ手そのものが物語である。
演じ手は、舞台であり、ナレーターであり、登場人物でもあります。 つまり、演じ手そのものが物語です。
演じ手の豊かな表情や動作が人形劇を支えます。物語をエプロン上の小さな世界から、臨場感あふれる等身大の表現をすることで、子どもたちの想像力を高めます。
3.ポケットをはじめとした「しかけ」がある。
エプロンのポケットから次々と登場人物が飛び出してくることで、子どもたちの驚きと興味を引き起こします。さらに、布素材の特性を活かした様々な「しかけ」は何度でも子どもたちを楽しませることができます。また、布は加工がしやすく、布の持つあたたかい、柔らかい材質感は子どもたちに好まれ、触れても安全です。
4.ひとつの作品をくり返し演じることができる。
ひとつの同じ作品をくり返し演じても、子どもたちを楽しませることができます。
子どもたちの反応に合わせ、 くり返しのせりふや挿入歌で子どもたちの参加を少しずつ促し、同じ作品を何度も演じることで、子どもたちは物語をより深く理解することができます。そのうち、自然に登場人物のせりふや挿入歌をまねするようになります。そこから劇あそびへ発展させることもできます。